東日本大震災のため公開が遅れていた Internet Explorer 9 (IE 9) の日本語版が本日公開されたので、早速インストールして使っています。IE9 が公開されたのを機会に Web サイトの構築を HTML5 に変更したいのですが、IE9 は Windows XP に対応していません。現在の OS やブラウザーのシェアを考えると HTML5 への移行には少し時間が必要になってくるようで残念に思っています。

もっと残念なのは Internet Explorer 6 (IE6) の問題です。Web サイトの構築をしている人であれば、ほとんどが IE6 なんか早くなくなってしまえと思っているし、Microsoft も最新版への移行を推奨しており、The Internet Explorer 6 Countdown というサイトを開設しています。そのページには各国の IE6 の最近のシェアが表示されており、現時点で IE6 のシェアが高い順に、中国 33.8 %、韓国 24.5%、インド 11.8%、日本 10.1% となっており、日本はワースト4位ということになります。

自分の管理している Web サイトの一つに、IE 6 のシェアが今でも 22% という韓国なみのものがあります。今日 Google Analytics を見ていて気がついたのですが、IE6 の場合は、IE8 とは明らかに違って極端に土日のアクセススが少ないのです。下図が Google Analytics のブラウザーバージョン別の訪問数の図で、上が IE6、下が IE8 で、IE6の場合は土日は平日の1割ぐらいになっています。ログのIPアドレスからアクセス元をチェックしてみてみると企業からのアクセスがかなり多くなっています。

こうしてみると、日本では個人の多くは IE6 を使っておらず IE8 等の最新のブラウザーを使っている、IE6 を捨てられないのは企業である、ということになります。なぜ、企業が IE6 を使うのかというと、IE6 にしか対応していない企業内システムがあるからだとしか考えられません。アメリカでは IE6 のシェアは2.8%です。ヨーロッパの各国もほぼ同じ程度です。日本の企業では、自分のサイトへのアクセス状況から大雑把にいうと 4 割が今だに IE6 を使っているということになります。

2011年2月末時点での国別のシェアは、中国 34.5%、韓国 24.8%、インド 12.3%、サウジアラビア 10.7%、台湾 10.7%、日本は10.3% でした。こうしてみると、IE6 のシェアが一番減少していないのは日本だし、順位もワースト6位からワースト4位になっています。今となっては IE6 の機能はどうみても貧弱です。いつまでも IE6 を使っていて企業のIT活用は大丈夫なのと言いたくなります。企業のの生産性をあげるためにも、IE6 を止めて新しいブラウザーを使うための投資や人材の育成をすることは日本の将来にとって重要ななことだと思います。

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